ある夏のながめ

デザイン学科 映画・映像専攻領域

伊藤奈津

雨が降り続いた、ある夏の小さなようで大きな出来事。上京し、地元を離れ一人暮らしをしている大学生の夏帆は、友人とともに映画制作と就職活動を両立する日々を送っていた。ある日、そんな夏帆のもとに母からメッセージが届く。当たり前にあった日常が、当たり前ではなくなった日。離れ離れだった二人を引き合わせた出来事とは。

ある夏のながめ

映画 /指導教員:飯名 尚人

デザイン学科 映画・映像専攻領域

伊藤奈津

ZOKEI賞受賞作品について

実家の犬サクが逃げ出した。この映画はすべて実話であり、登場する実家の家族や地域の人々は、この出来事に関わった当事者たちが演じ直している(主人公以外)。あの時みんなはどこにいて、何をして、何を考えていたの?と自分、家族、地域の人たち、サクに問いながら、この作品は作られている。サクの捜索を手伝う地域のみなさんは、懸命で献身的でありながらも過度な介入も押し付けもしてこない。逃げ出したいことが山積しているが逃げ出す勇気はない主人公は、自分とサクを重ねながら、どこか夢うつつな眼差しでこの事件を見つめている。「自由なって逃げろ!」と「もうそろそろ帰っておいでよ」という二つの抱擁がこの映画にはある。

(教授 飯名 尚人)