柔らかい陰翳の在るところ

デザイン学科 室内建築専攻領域

内田碧

AM8:56

PM2:10

AM10:43

AM10:33

日本らしく美しい光について考えてみると、素材の魅力を引き出すような「自然な明るさ」が大切なのではないかと思います。この空間では、189個の和紙の箱が太陽の光を掬い上げ、光・風・鑑賞者などと関わりながら、時間帯によって様々な表情を現します。この装置を通し、自然光が持つ陰翳の豊かさに気が付き、かつて私たちが心から楽しんでいた光の姿を甦らせることを目指します。

柔らかい陰翳の在るところ

インスタレーション /指導教員:酒匂 克之

デザイン学科 室内建築専攻領域

内田碧

ZOKEI賞受賞作品について

谷崎潤一郎の著作『陰翳礼讃』をきっかけに、日本の光について探求を始めた本研究は、自身が歩んで来た日常や旅の風景の中に、光へのまなざしが記憶されていることを気づかせた。それらの視点は記録してきた写真資料を丁寧に観察し、読み解くことで言葉に置き換えられる。それは『陰翳礼讃』と同様に、光の持つ質についての話であり、環境についての考察であった。
華奢な桟で組まれ、楮紙(こうぞし)が貼られた箱は、上部から吊られた大きな格子の面を埋める。それは、風を受け、ゆらぐ。そして、風音が鳴り、光がうつろう。その様を「光を掬う」と言葉にしている。日本的で美しい光の現象が、美しい言葉とともに現れている。

(教授 酒匂 克之)