人虹・群像

美術学科 彫刻専攻領域

髙﨑 唯

人虹・群像

指導教員:阿久津 裕彦

美術学科 彫刻専攻領域

髙﨑 唯

ZOKEI賞受賞作品について

"人虹とはなんだろう。作者にとっては幼少期から身近な存在であり続ける人虹に、一貫して石材で堅牢な身体を与えてきた仕事の一つの集大成としてこの群像が現れた。背面は原材の岩肌だがその前面に広がる岩の内側には無数の人虹が群れ重なっている。折り重なりながらも何らの不満も見せない人虹の表情はクオーツの群晶の素直な様を思わせる。近くへ寄って人虹の一人ひとりを見れば、その複雑な姿勢の表現に作者の人体造形の基本的造形力が窺い知れるだろう。計らずも大理石におけるレリーフによる群像表現は古代ギリシャから続く石彫人体表現の主要領域でもあり、その視点からも興味深い。"

(准教授 阿久津 裕彦)